meineko’s blog

元つくばの某独立行政法人勤務の植物屋です。最近は、ほぼ、突発天体の話題です。

眼視観測 vs CCD V

精度の話でなく、分光感度の違いに関する話題です。
VSOLJ MLで、R Casの測光値が、眼視観測とCCD+V filterの観測で、CCDの方が1等近く明るいと話題になっています。
これは、わたしも、以前から、ミラ型変光星をCCDで観測する時に差が大きくなるのに、悩まされていました。
結論から言うと、眼視とCCD Vで、波長感度特性が違います。普段は、あまり差がないのですが、色が極端な星とかで、差が顕著になるようです。
link先の図を参考にしてください。(Infrared Astronomy Eric Jansen)
ここで、注意が必要なのは、図でNight eyeってかかれているのは、暗順応した時の感度ですね。
錐体と桿体で、波長特性が違う(EOSで撮る天体写真 古都悦朗)ので、眼視観測でも暗順応の程度の差で、差が出そうです。


これは、赤い星だけでなく、星雲期の新星でも顕著な時があります。
[O III]の輝線の波長まで、眼のほうが感度があるからですね。