meineko’s blog

元つくばの某独立行政法人勤務の植物屋です。最近は、ほぼ、突発天体の話題です。

transcriptomeで系統樹

中国のBGIのグループのセミナーが職場であったので聞いて来ました。
遺伝子の配列を使って系統樹を描く仕事は、もう、2-30年の歴史がありますが、このところの次世代シーケンサーで大規模シーケンスのコストが下がってきたことで、(ゲノムシーケンスで無く)発現遺伝子(mRNA)のシーケンスから系統樹を描く仕事が、急速に発展しつつあるようです。
ゲノムなら、次世代シーケンサーでも全シーケンスをカバーするのはまだまだ大変ですが、mRNAならそれほど数を読まなくても、高発現の遺伝子はみんな拾えて共通性も高いのでということのようです。
100個以下、30個くらいの遺伝子のシーケンスを共通で得ることが出来れば、確実な系統樹が書けるそうです。
40くらいの生物種で、1000万円くらいあればできるそうです。


日本でも、植物で塩基配列を使って系統樹を描くという仕事の黎明期を傍で見る機会に恵まれてから、ずっと、関心のある分野です。
(発現量の方に着目した)トランスクリプートーム解析は、少し前まで本職でしたし、マイクロアレイから高速シーケンサーに世代交代かなという気もしているので、興味があります。