meineko’s blog

元つくばの某独立行政法人勤務の植物屋です。最近は、ほぼ、突発天体の話題です。

うるう秒

(まとめ)
思考過程と調べものの過程をそのまま書いたらごちゃごちゃしたのでまとめます。
日心補正する時に、平均太陽位置を使うのでなく、ちゃんと太陽の位置を計算すれば、UTCとTTの差は、太陽の位置を計算する時に加味されているはずなので問題なし。
うるう秒をちゃんと加味しているかとか、太陽重心でなく太陽系重心のほうがとかいう議論は、秒の単位で精度が必要な時だけ問題。


(以下、ごちゃごっちゃ書いてあった分)



先日、一旦書いて消した話題ですが、VSOLJのMLで、過去、その話題が出ていました。
やはり、うるう秒は、O-Cの解析に影響を及ぼすようです。

うるう秒
これも秒単位の精度が必要な場合は考慮が必要です。今のところ、精度が高く
一般性の高い時刻体系は BJD(TT) ということになります。ヒッパルコスの測光
データなども、この時刻体系で表されています。
(Taichi Kato, vsolj 6346)

で、観測の記録(UT)から、地球時(TT)への変換て?どうやるの?
時刻系については、wikipediaの解説をどうぞ。


その前に、BJDへの変換をRでやりたいのですが、可能でしょうか?
#Cだと、ライブラリー(それとも計算に使う太陽の位置のデータだけ??)が公開されているようですが?
いや、HJDでもいいのです、いま使っているNgaさん作成のツールが対話的なものだから、数をこなすのがしんどいので、バッチで処理がしたくなっただけです。


ところで、よく見る、食変光星のO-Cから周期成分を引いた残差のグラフですが、あれって、大抵、エラーバーを表示していないでずるいですよね?
周期成分を表す式から求めた値を引き算する時に、その式の決定精度が上乗せされるわけだから、エラーバーをつけたら、残差なんてエラーの中に埋もれてしまうくらいの値のはずです。
それを元に、更に残差になにか規則性が残っていないか議論するのなんて無謀な気がします。


(追記)
VSOLJ MLで、BJDへの変換のweb toolの話題が以前出ていました。

論文の著者がJD->BJD_TDBの変換のオンラインツールを整備されていて、これを使うのが便利ですね。
http://astroutils.astronomy.ohio-state.edu/time/utc2bjd.html
(UTCsの欄にJDを一行に1つ入力し、天体のRAとDecを入れて送信ボタンを押すだけです。観測所の位置情報は精度的に必要ないでしょう。)
(大島修 VSOLJ 10142)


(追記2)
ごちゃごちゃ書いたのは、先日のNY Virに惑星発見の話題から引きずっているからです。
自分の観測は、数分の精度で極小時刻を決定するのにも普段は苦労させられているので、関係ないといえば無いのですが。
#でも、ひとシーズンで、n回観測して平均取れば、決定の誤差は1/nに押さえ込める?1/nでなくて、nの平方根分の1だっけ??


でも、UTとTTだと、30秒違うのは効いてくる?O-CをUTCで書くと、UTCの補正分が乗ってしまうので、大きい?
光行差で惑星検出の時は、TT-UTCは、その前のトレンドを差し引くところで、相殺されてるのか?


(追記3)
日心補正は、地球の公転による星との位置関係の違いの影響を補正するものですね。
それに対して、UTCは、地球の自転の影響を補正して昼に太陽が南中するように補正していると思えばいいのですよね。
だから、UTCを元にすると、地球の軌道上の位置はだんだんずれてくる。
でも、日心補正をする時に太陽の位置(地球の位置)の計算する際、それが加味されていれば、ずれは、常に1秒以内ですか?
なら、問題ないのか??
あ、太陽の位置を求める計算の時に、UTCからTTへの変換をしているのか?!>解決?