meineko’s blog

元つくばの某独立行政法人勤務の植物屋です。最近は、ほぼ、突発天体の話題です。

ミラ

確かに今年は明るいようです。


で、ミラについて、Myyさんから、宿題をもらってしまいました。
ミラを発見したのは、ファブリシウスということになっています。
彼は、1596年8月13日に木星を観察していて、新しい星に気づきます。
その後、明るくなって、9月から減光に転じて10月に見えなくなるまで追っています。
彼は、このことをティコに手紙で知らせています。
で、12年後、1609年2月5日に、再びこの星に気づきます。
#2/15としてる資料が多いのですが、グレゴリオ暦とユリウス暦の差らしいです。
3/12にケプラーに宛てた手紙によると、3月に起こる木星と火星の合のために観察してしていて気づいたそうです。
1604年のケプラーの新星が出て、新星についてはよく知られているけれど、再び明るくなった星は初めてで、神様の威光を示した出来事だと喜んでいます。


で、Myyさんからの宿題というのは、1596年8月末に極大なら、1609年2月は極小で、見えないんじゃないのという質問です。
言われてみれば!?


で、付け焼き刃で勉強しています。
資料はいくつか出てきたのですが、最近出たChange and Continuity in Early Modern Cosmologyという本の9章が、まんま、Discovering Mira Ceti: Clesttial Change and Cosmic Conyinuityというもので、1次資料の英訳を示しながら、詳しく書いてあります。でも、著者のRobert alan Hatchさんも、2月じゃ計算合わないとは書いてないですね。
ただし、手紙には確かに2月と書いてあります。


(追記)
で、ステラナビゲーターで1596年の空を確かめていたら、今年は、木星も近いし、極大9月上旬だし、たいへん似ていることに気づきました。