meineko’s blog

元つくばの某独立行政法人勤務の植物屋です。最近は、ほぼ、突発天体の話題です。

PNV J00422994+4111210

先日も取り上げた板垣さん発見のM31の新星です。
4月末に発見された後、7月に再び明るくなっていたところを板垣さんが再び検出されて話題になりました。
公式に、分光観測が報告されていなかったので、Liverpool大学のグループに問い合わせをしてところ、Steven C. Williamsさんからお返事をいただいて、7月の再増光の時に分光観測を行っていて、新星で間違いないとのことでした。
これとは、別に、板垣さんが、PTFの方から、分光観測の結果を知らせてもらっていて、そちらの観測でも新星で間違いないそうです(Personal communication)。


で、再増光に関してですが、減光の途中で、増減光を繰り返す減光のゆっくりした新星の明るい部分だけが検出されているのでは無いかというが、いまのところの見解です。
M31N 2008-12aの様な再発新星と考えると、2ヶ月少しというのは短すぎます。
#白色矮星には質量の上限があること、質量こう着率が大きすぎれば、再発新星のような間欠的に爆発を起こすのでなく、定常的に明るくなっていそうです?というわけで、再発新星の増光間隔には、下限があると思います。


以前、板垣さんが見つけられたSN 2006jcのようなimposter(重力崩壊型の超新星になるような重い星の質量放出現象)とは分光観測で区別がつきそうです。
また、そのような大質量星なら、すばる望遠鏡やHSTの過去の画像に該当位置に明るい青い天体があってよさそうですが、どうやら、無いようです。