meineko’s blog

元つくばの某独立行政法人勤務の植物屋です。最近は、ほぼ、突発天体の話題です。

Ia型超新星

ふくださんの観測所雑記で出ていた話題です。
えー、Ia型超新星の爆発前の星って、厳密にはわかっていないので、超新星の専門家の方に聞くと、また、違う答えになると思うのですが、わたしの理解は、次のようです。


白色矮星の表面にお伴の星からある程度水素がつもると、白色矮星は固いので、急速に核融合を起こして、新星になります。
#固くなければ、膨張して圧力なり温度なりを下げられるので、爆発的には反応が進まない。


で、新星爆発で、積もった水素は飛ばされるのですが、全部は失われずに少し残ります。
という訳で、新星爆発を繰り返すと、白色矮星が徐々に太ります。
で、白色矮星には、重さの限界があります。
それ以上の重さになると、自重を支えきれず、爆発します。
これが、Ia型超新星です。


という訳で、いつでも同じ重さの星が爆発するので、明るさは一緒になります。
Ia型超新星が、宇宙で距離を測る時の目安になる所以です。


ところで、白色矮星の重さが重いほど、新星の減光の速度が早いことが理論で予測されています。
減光が凄く早い新星というと反復新星が知られています。
反復新星が、Ia型超新星にこれからなる星の候補の一つということになっています。


ここら辺の話は、わたしのあやふやな説明より、回帰新星: へびつかい座の RS 星 (RS Ophiuchi) の y-等級観測を、どうぞ。