meineko’s blog

元つくばの某独立行政法人勤務の植物屋です。最近は、ほぼ、突発天体の話題です。

VSOLJとVSNET

海外等でも、以前は、時々、混同されて、その都度、説明をしてきましたが、全く、独立の組織です。


VSNETは、京都大学宇宙物理研究室を母体とした有志によって運営されている世界の変光星の観測者や研究者向けのmailig list(以下ML)を主体とした活動です。


VSOLJは、日本の過去の変光星観測をデータベース化するにあたって、変光星の観測報告を受け付けていたいくつかの団体をバーチャルに横断的に繋げた団体です。バーチャルとした意味は、構成する団体はそれぞれ独立に活動を続けているし、別に上部団体というわけでも無いし、VSOLJ という名前で活動した方がわかりやすい時だけ、VSOLJ名で活動をしているからです。現在もそのデータベースの維持管理は、VSOLJ名で行っていている他、VSOLJ bulletinの発行、海外の変光星観測者と日本の観測者をつなぐの窓口みたいな役割をする時もあります。設立時に寄せられた寄付と以前行っていたVSOLJ buletinの講読料の他は、資金を持たない任意の団体です。
#個人の会員も募集していません。VSOLJの運営に興味のある方は日本変光星研究会東亜天文学会変光星課へどうぞ。


さて、これを書くきっかけになったのは、VSNETとVSOLJのMLの関係が判らないという声を聞いたからです。
すでに、書いたように、2つの団体は、全く、独立です。ただ、これまでの経緯の中で、いろいろ関わってきたのと、一部、運営に関わっている人が重複しているので、複雑です。
VSOLJへの観測報告の窓口は、今も、VSOLJの構成団体のひとつ日本変光星研究会のHskさんです。ただ、以前、NIFTY serveのFSPACEの変光星のForumへ投稿された観測は、投稿者に意思確認を行った上で、VSOLJのデータベースに取り入れていました。Hskさんが、投稿を拾ってくださっていました。そのうち、NIFTYへ投稿を持って日本変光星研究会への正式報告としても扱っていいのではという意見が出たので、それで良いことにすることが合意されました。NIFTYのBBSとしての運用が終わった際に、その役割が、vsolj-obsのMLへ引き継がれました。初期のVSOLJのMLは、京都大学のサーバーで運用され、Katさんが管理をしてくださっていました。すでに、Katさんら京都大学のメンバーによってVSNETは立ち上げられていました。なお、Katさんは、日本変光星研究会の会員でしたし、NIFTY時代にも天文のforumのサブシスオペでした。


で、とある経緯で、VSNETもVSOLJも京大の計算機センターのサーバーを追い出された時に、VSOLJのMLの運用は、Mhhさんがサーバーを提供してくださって、今もボランティアベースで運用をしてくださっています。


で、以前から、vsolj-obsへ投稿された食変光星の観測は、Ngaさんがvsnet-eclに転載されています。これは、Ngaさんがボランティア的にされているもので、日本の食変光星の観測を海外の方と共有したいという想いからだと思います。これとは別に、食変光星以外の観測が、vsnet-obsへも転載されています。VSNETとVSOLJ-MLは別物ですので、日本のアマチュアの観測者にも積極的にVSNETにも投稿して欲しいと思われていたのですが、敷居が高いのか、なかなか投稿されないのに業を煮やしたKatさんが始められたのだと記憶しています。現在は、どなたが労を取られているのかよく知りません。Mhhさん?
なお、CVs(激変星)の連続測光の観測報告は、データの扱いに関して考慮しないといけない事態があって、現在は、VSNETへ直接報告された観測と共に解析された周期解析の結果だけがvsnet-alertに報告されています。


というわけで、海外へも積極的に情報発信していきたいと思われる方は、自身でも積極的に直接VSNET へ投稿されるのが良いと思います。
まぁ、現在、転送されている分については、これまでの経緯もありますのでそのままの方が、混乱もなく良いと思います。ただ、どれも、ボランティアベースと言って良く、転送されている方への感謝も忘れない様にしたいです。MLは、本来、各投稿者の投稿でのみ構成されるものです。便利だから、正式報告の代わりにしてしまったという経緯はありますが、あくまでも、各報告者への敬意でだけ運用されているボランティアベースに近いものだとご理解ください。
#自分は、何もやっていないのに、偉そうw