meineko’s blog

元つくばの某独立行政法人勤務の植物屋です。最近は、ほぼ、突発天体の話題です。

インフルエンザワクチン

新型インフルエンザのワクチンが足りなそうなので、輸入したいという問題に関連して、外国製のワクチンにはアジュバンドが混ぜられているというのが問題とされています。


わたしなんかは、抗体作製のためにウサギやマウスに免疫するために、抗原を注射する時にアジュバンドを入れるのは常法なものですから、ワクチンにもアジュバンドが使われていると聞いて「ほー」と思いました。
まぁ、抗体作製のために、注射して実験動物の注射部位にしこりが出来たり、微熱(ストレスのためもあるかも)がでたりしても、ちゃんと抗体が出来てくれれば問題無いのですが(?)、人間の場合は、軽微でも副作用が出れば問題となりそうです。


そこで、普段なら、詳細な臨床試験を経てからということになるはずのところを、短期間で実施ですので、緊急事態だからとしかいいようがなさそうです。
そもそも、アジュバンドを問題にする前に,抗原として使うウィルスの方がウェイトが大きそうな気もします。
例年、季節性インフルエンザ用のワクチン製造で実績があるのでしょう。
ですから大きな問題はないだろうところへ、国内では実績の無いアジュバンドの使用というので神経質になっているのでしょう。
#しかし、ワクチンさえ接種すれば、みんな解決みたいに単純化してかんがえていると、世の中、そう甘くは無いかもしれません。


(追記)
少し勉強しました。
国立感染症研究所ウイルス第3部WHOインフルエンザ協力センター田代眞人さんによる資料(PDF)


インフルエンザワクチンはウィルスから膜を除去して、感染能力を減らしたものだそうです。
これなら、ウィルスさえ増やせれば、ワクチン製造が出来ますね。
これを投与して、体に抗体を作らせる訳ですが、海外のワクチンでは、投与するウィルスの量を減らせる様に、アジュバンドを加えているものがあるようです。
ちなみに、アジュバンドの組成はいろいろみたいですが、人間に使える許可が出ているのは、水酸化アルミニウムゲルだけだそうです。


なお、上記資料によると、ワクチンによって重症化等を防ごうということの様で、感染防止を期待しているのではないそうです。
でも、流行は抑えられる?