meineko’s blog

元つくばの某独立行政法人勤務の植物屋です。最近は、ほぼ、突発天体の話題です。

水銀錠剤

東京大学のプレスリリースから

水銀剤は、1973年(昭和48年)に農薬として登録失効となり、法令上輸入、製造、販売が禁止されました。この時点以前に流通している水銀剤については、なお使用が法的には許容されている状態でした。この後、2003年(平成15年)3月に使用自体が禁止となりました。

したがって、このたび問題となった水銀剤は、本学農場における実習田での使用当時(1997〜1999年度)においては、登録失効となっていましたが、厳密に言えば使用禁止農薬とはなっていない状態でした。

しかし、水銀剤が登録失効とされた趣旨からすれば、失効以後は使用も望ましくないものと考えられますので、本日の記者発表で申し上げたとおり、当該農薬については適切ではない取扱いがあったものと判断しております。

登録失効になった理由を知りたいところです。
#登録失効というのは、農薬メーカーが登録の更新をしなかった場合も失効になるので、理由は様々で、それだけではイコール毒にはなりません。
まぁ、この場合は、水銀剤なので、なにか、健康なり、毒性なりに疑念のあるデータが出たのでしょうね?
そうでなくても、水銀を使った農薬は撤廃していこうというコンセンサスがあったというのはありそうです。


以前の山形での未登録農薬使用の問題とも合わせて考えると、現場では、効き目の良い農薬は使い続けたいという誘惑があるのかな?とも思ったり。
この点からは、より安全で、効き目の良い農薬を開発して行くしか無いのかも?


なお、現在はポジティブリストだから、作物別に使用してよいとされている農薬以外は、全面禁止のはずです。
#このあたり、勉強不足で、表現が厳密でないかも?


ちなみに、国有地で作ったんだから収穫物は換金して国庫へ入れろということになっていたはずです。
#つまり売ってもそのまま大学の収入にはなっていなかったはずです。勿論、実績になるのでしょうが。
研究用に栽培したものは、実験に使ってしまったので残ってませんと、報告書を書かされた記憶があります。
いまは、独法なので収穫物を売るのは周辺住民との交流の意味の方が大きそうです。