庭に置いてある小屋が手狭になったので、増設しました。
ニッシンドームで、無人観測室小型タイプという名前で売ってる小屋です。
#天文ガイド9月号に広告が載っています。
中に設置する機材の関係で、150x150cmのサイズにしました。
電動で屋根が開きます。
#まだ、リモートで屋根を開ける設定ができていなくて、手動ですが。
土台は以前と同じく、出入りの造園業者さんに頼みました。
アンカーボルトを打って固定なので、148cm角のコンクリートの台を作るだけでしたが。
時間が無くなって休止しているTAO Surveyを再開したいと思っています。
架台は、CEM70にしました。
#Gで無い方です。
以前と同じように、望遠レンズで撮影するか、短焦点の望遠鏡にするか思案中です。
望遠鏡で空間分解能を上げると、極限等級が伸びてくれるのではと思っているのですが、どうでしょう?
設置場所の関係で、あまり南緯の低いところは撮れません。
CEM70は、iPolar内臓なのですが、小屋や母屋の屋根にかかって北極星は見えそうもないので、宝の持ち腐れになりそうです。
WD 1856+534
NatureにVanderburgさんらの論文が出た、木星ほどの惑星を持った白色わい星です。
撮ってみました。
距離が近いので、DSS等のarchive画像と比べると移動が大きいです。
白色わい星に対して、惑星が大きいので、transit時の減光幅が大きいです。
撮れそうですが、継続時間が8分と短いので大変そうです。
PNV J18315791-5121498
BraTSがTOCPに報告した突発天体です。
撮ってみました。
ぼうえんきょう座で銀画面に近いですが、色が青いので、わい新星っぽいです。
TCP J17234205-3103072
小島さんが、TOCPに報告された突発天体です。
天候の関係でやっと撮れました。
大変、赤いです。
スペクトルも撮ってみましたが、S/Nがよくなくてよくわかりません。
わたしには、(贔屓目で)Hα輝線が受かっているように見えます?
Hαより短い波長は吸収の影響を強くよく受けていて大変弱くしか写っていないようです。
もっと、しっかりとした分光観測の結果が待たれます。
(追記)
VSXでは、ZANDとなっていますが、根拠がわかりません。
爆発前天体の同定で、増光幅が小さいという判断なのでしょうが、星が混んでいるところなので、同定が難しいです。
どなたか、もっとちゃんとした分光をしてください。
(追記2)
vsnet alert 24684の藤井さんの分光観測の結果や、Atel 14015のAydi さんらの分光で、幅広いHα輝線が検出されていますので、新星ということで良さそうですね。
(追記3)
CBET 4848 : 20200916 : V1708 SCORPII = NOVA SCORPII 2020 = TCP J17234205-3103072が発行されて、(公式には)新星で決着がついたようです。
#例によってCBETは購読していないので中身の確認はできていないのですが。
これが新星となるのと、共生星の爆発となるのとでは、新天体発見賞の賞状とメダルの数に影響が出ますw
サイエンス的には、共生星と新星とでは、分類の基準が違うので、排他的な分類ではありません。
NC型とされている減光がゆっくりな新星の親星には、共生星がかなり含まれています。
#爆発の機構は、白色矮星の質量が小さいだけで、NAやNBと同じです。
また、増光幅が小さく、ZAND型の共生星の増光とされている星の、増光メカニズムも議論はありますが、新星爆発と似た機構であるということに決着が付きそうです。
以前、新星の大家に、AG Pegは新星ですかと聞いたら、新星ですと明確に答えていただきました。
今でも、VSXでの分類は、ZAND+Rですが。
eVscope
フランスのUnistellarが開発した望遠鏡です。
口径11cmの反射望遠鏡の直焦点部にCMOS(SONY IMX224)カメラが付いていて、内蔵液晶パネルに映した像を覗く様になっています。
イメージとしては、デジカメの液晶ビューファインダーみたいな感じでしょうか。
スマホとwifiでつないで動かします。画像の保存もできます。
2017年にKickstarterで募集があった際にバックしていたのですが、やっと、届きました。
カメラ内臓なのを生かして、Plate solvingして(ADFって呼んでします)、望遠鏡の向きを認識して、自動導入をしてくれます。
実際に導入させてみると、こまめに中心位置を決めながら、徐々に追い込んでいくような動きをします。
初心者には難しいalignment作業が自動なのが良いところです。
実際、初期設定は、45°くらいの高さに向けて、フィールド検出をタップするだけです。
最近流行りの電子観望のように、市街地でも星雲星団が写り(見え?)ます。
とりあえず、1st lightということでいくつかの天体に向けてみました。
観望会用に手に入れたものですが、新型コロナウイルス流行で観望会が休止中なのが残念です。
いつも、市街地では、見えているのかいないのかわからない星雲星団を観望会で見せてあげたいです。
日本語マニュアルが付いていましたが、内容は、判りやすいとは言えません。
Youtubeに初期設定の解説動画があるので、それを見たほうが判るかもです。
撮った画像で、望遠鏡の向きを確認して、CCD/CMOSカメラで撮る
ー毎晩、別の望遠鏡でもやってる動作ですが、それを、初心者にも使えるように自動化したのが良いとこと言えそうです。
まぁ、初心者に勧めるには、値が張りますが。
PGIR20eig
Palomar Gattini-IR survey発見の新星です。
撮ってみました。
明るい星の脇にポツンとついていつのが新星です。
例によって、星間吸収を強く受けて、可視では暗いです。
(追記)
もう少し、解像度の良い画像を載せて置きます。
少し、明るくなっているようですが、機材差かもしれないので、よく、確認してみないとわかりません
新星近況
追っている新星の数が多くなりすぎて、観測間隔が空いてしまう星等が出だしたので、整理です。
V607 Ser = nova Ser 2020 = TCP J18104219-1534184
少し、観測の終了したのが早すぎました。
V659Sct = nova Sct 2019= TCP J18395972-1025415
昨年の新星ですが、まだ、明るいです。暗くなってからも増減光をしてるようで、もっと、密に追うべきでした。
これから、撮影間隔を短くします。
V6566 Sgr = nova Sgr 2020
これも、観測間隔をもっと密にした方がよかったですね。
V392 Per
静穏光度より、まだ明るめかなと思って追っているのですが、どうでしょう。
V2891 Cyg = PGIR19brv
増減光を示していましたが、やっと、落ち着いてきました。星間吸収を受けて、極大でも暗かったので、追うのが少しつらいです。
V2860 Ori =nova Ori 2019
さすがにそろそろ追跡終了でしょうか。
nova Sgr 2020 no.2 = ASASSN-20ga
nova Sgr 2020 no.3 = PNV J17580848-3005376
減光が早めです。天候の関係で最近あまり追えていません。もうそろそろ追跡できない明るさでしょうか。
nova Ret 2020 = MGAB-V207
少し減光してきました。これも、天候の関係で密に追えていません。
nova Cas 2020 = TCP J00114297+6611190
まだ、徐々に増光中です。
FM Cir = nova Cir 2018 = PNV J13532700-6725110
2018年の新星ですが、減光がゆっくりで、まだ。追えています。
この他のプログラム星
V4368 Sgr
PU Vul
V1280 Sco
V1369 Cen
V339 Del
V407 Cyg
V445 Pup
KT Eri