週末、第21回天体スペクトル研究会へ参加してきました。
今回は、教育現場での分光に纏わる話が、一つのテーマでした。
で、頻繁に聞かれた言葉が、「BeSpecは、Windows XPでないと動かない」という話でした。
BeSpecは、川端哲也さんが、美星天文台におられた時に作られたソフトで、Windowsで動くこと、無料であること、機能が揃っていること、日本語であること、手引書があることから、学校等での利用でメジャーなようです。
また、IRAF等で、コマンド入力して処理する場合より、処理の過程がわかりやすいので、教育目的にも合っているという話でした。
ただし、開発がされてから随分経って、Windows PCの環境に、大きな変化が出ていること、Windows XPのサポートが終って環境を維持することが難しいことが、多少問題のようです。
なお、XPでなくても動くよという話は、連星・変光星研究会で、岡山理科大の小木美奈子さんが発表されています。
そのことを紹介したNgaさんのblogの記事、64bit PCでBeSpecを参考にしてみてください。
#わたしも、Windows 10 x64環境で、インストール及び、1Dプロファイルをプロットするところまでは動くのを確認しました。
なお、Windows環境で動くソフトには、以下のようなものもあるようです。
Basic Astronomical Spectroscopy Software (BASSのYahoo groupに参加してそこの説明に従ってdownload )
ISIS
IRIS
RSpec
Spectroscopy Analysis Software
Visual Spec
SpcAudace
#すみません。Astronomical Society of Southern Africaの記事からの丸写しです。
Rspecを除いて、無料です。
ISIS, IRIS, Visual Specは、フランスのC. Buil氏や、Shelyakで分光器を作っている人たちが関わっているようで、機能が揃っています。
また、英語やフランス語ですが、チュートリアルも豊富です。
BASSは、菅原賢さんの日本語の手引書があります。
BASSによる彗星分光データ整約の手引き
RSpecは、$99ですが、動作がお手軽なのがよいです。また、多量のビデオチュートリアルが用意されています。
Star Analyzerの様な簡易分光器と組み合わせて、お手軽に使う場合には良いかもしれません。
Windowsにこだわらなければ
SPLAT
IRAF
#これも、Astronomical Society of Southern Africaの記事からです。