meineko’s blog

元つくばの某独立行政法人勤務の植物屋です。最近は、ほぼ、突発天体の話題です。

VSOLJニュースから

 2011年1月から、国際天文学連合天文電報中央局では、太陽系外の新天体発
見について新たな取り扱い方法を導入しました。これまでにも何度か紹介して
きた新天体確認ページTOCP(Transient Objects Confirmation Page)です。
 http://www.cbat.eps.harvard.edu/unconf/tocp.html

 新天体発見をめざす人は、あらかじめ投稿するための登録をしておくと、自
分の発見報告を直接投稿することができます。電子メールなどの従来の方法で
報告された発見報も、このページに載せられます。すると世界中の観測者が、
このページに掲載された天体を追跡観測し、明るさや位置などをこのページに
投稿します。研究者などによって分光観測され、天体の素性が判明すると、新
天体は回報(IAUC)もしくは電子速報(CBET)で広く報じられ、この段階で新星や
超新星としての符号が付与されます。TOCPによって、新天体の確認プロセスが
広く共有されることになったのです。

 しかし時折、確認プロセスがうまく機能しないことがあります。先月20日
発見された、超新星2011ehのようすを紹介します。
(山岡均 VSOLJニュース (274) 分光確認が遅れた近傍銀河の超新星)


何度か書いていますが、TOCPには感謝しています。
#TOCPが無ければ、発見自体が2週間遅れで公表されていたかも?
TOCPに載るだけで、ある程度は、確認観測が行われるはずですが、今回の様に、なかなか分光確認が行なわれない場合は、直接、分光してくれそうなところにコンタクトしてみるのも良いかとは思います。
今回はきっと天候不順が邪魔をしていたのだと推測していますが、その他、装置の不調やメンテナンスにあたってしまうケースもあります。
待っていてなかなか確認観測がされなければ、まず、相談してみるのは、悪く無いと思います。
最近、突発天体への天文台間の連携の協定も動き出しましたし、ますます、体制は整備されていくと思いますし。


なお、光学の確認観測はアマチュアにも手が届き易くなったので、競ってされますが、その後の追跡観測は、今回の様に分光で特異な天体だとわからないと、なかなか、動き出さないのかもしれません。
#ちなみに、今回は、SN 1991bgって聞いて、すぐ、ピントは来たのですが、記憶が曖昧だったので、googleって確認する段で勘違いをして、放置モードになってしまいましたorz
とりあえず、確認観測だけでなく、追跡観測をする人も、もっと増えるのを期待したいです。
#あとから、特異な星として注目された時に、役立ちます。