meineko’s blog

元つくばの某独立行政法人勤務の植物屋です。最近は、ほぼ、突発天体の話題です。

PHYC

近着のNatureは、リンネの分類300年特集号。
Amborella trichopodaという水草、従来は原始的な単子葉植物と分類されていたのですが、DNA塩基配列を元に系統樹を書直してみたら、双子葉と単子葉が分岐する前のスイレンの仲間だとということが判ったという論文が載っていました。
Hydatellaceae identified as a new branch near the base of the angiosperm phylogenetic tree


従来も、rbcL(RubisCO large subunit)の塩基配列を元に系統樹が書かれていたのだけれど、その塩基配列が、実験ミスで違っていたとのこと。
で、rbcLを始め、atpB(ATPase)とかndhF(NADH dehydrogenase)とか、いくつかの葉緑体コードの遺伝子を使って系統樹を書直したという論文です。


で、取り上げた理由は、核コードの遺伝子として、phytochrome C(PHYC)も使っているのでが、なぜ?PHYC?
起源の古い遺伝子で、系統関係を追う時には便利だろうということなのでしょうが...??