トリプトファンによるEMS騒動について多くの方がトリプトファンの製造過程に副生した不純物によると信じておられる。昨年末に開催された日本トリプトファン研究会の席上でたまたま小生がこの話をする機会があったが、参加者の多くがやはり不純物によると誤解をしておられ、改めてことの真相が知られていないことに驚かされた。実はこのように述べている小生も3年前に発行された内藤裕史氏の著書「健康食品中毒百科」(丸善発行)に出会うまで知らなかった。内藤氏の報告は非常に綿密な文献調査に裏付けられていて多くの研究者がこの真相を不純物によると確信した過程も明らかにされている。(意外な結論であったトリプトファン事件の真相が示す健康食品の問題点)
わたしも、誤解をしたままだったので、取り上げておきます。
結論は、含まれていた微量の不純物によるのではなく、そもそも、トリプトファンの過剰摂取に問題があったとのことのようです。
こう、一旦結論が出たような問題でも、その後、結論が変わったりするものがあり、不断の情報収集が大切ということでしょうか。
- 作者: 内藤裕史
- 出版社/メーカー: 丸善
- 発売日: 2007/02/01
- メディア: 大型本
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