meineko’s blog

元つくばの某独立行政法人勤務の植物屋です。最近は、ほぼ、突発天体の話題です。

Synthetic Biology

昨日の授業は、Synthetic Biologyでした。
構成生物学というらしいです。
遺伝子導入して、従来に無い新しい経路を生物に足そうという分野です。
そういえば、/.Jで、関連したコンテストについて、読んだ気がします。


例えば、アクチベーターとそのアクチベーターによって発現が誘導されて、アクチベーターの発現を抑えるインヒビーターを同時に導入して、オシレーションする回路を作ったとかいう例が最初だそうです。
A synthetic oscillatory network of transcriptional regulators
Michael B. Elowitz & Stanislas Leibler Nature 403, 335-338 (20 January 2000) | doi:10.1038/35002125
でも、オシレーションする様に設計したのを、入れたら設計した通りに動いたというだけでは、生物学的には面白く無いなぁと思いました。
#発現量が揃う様にプロモーターを工夫したり、タンパク質の安定性を調節するために配列をいじったりということをして初めて、思った通りに動くので、工学的な魅力はあるようですが。


で、細胞毎に計測できる様にして、入れた遺伝子の細胞毎のばらつきとかノイズを観測すると、内的要因によるばらつきより外的かく乱の方が大きそうだとか言う観察結果があると聞いて、おぉ、と思いました。
でも、外的要因で動くって言っても、使ってるプロモーターに依存しそうだし、外的要因によるかく乱というより、単に実験手法の制約の様な気もします。


(参考)
「細胞を創る」研究会
iGEM 2009