meineko’s blog

元つくばの某独立行政法人勤務の植物屋です。最近は、ほぼ、突発天体の話題です。

デジカメのISO感度

ISOってくらいなので(この場合は)フィルムの感度表示に関する国際規格です。
フィルムの頃は、感度を上げると粒状性が変わって、ざらつく感じになりました。
でも、暗いところで写すにはそれを我慢してでも感度の高いフィルムを使う必要があったりして、適材適所でした。
デジカメの場合のISO感度は、フィルムでいうとISO感度どれくらいと同じということです。
デジカメでもISO感度の設定をあげて撮ると、暗いところで良く写る代わりに、(影等の暗くなった場所で特に)ざらついた感じになって、おー、フィルムのときと感覚が同じと、妙に感心させられたりします(w


なお、AllAboutの記事で知ったのですが,最近は、デジカメのISO表示については、CIAPで基準が決められているそうです。


で、今回の本題。
フィルムの場合は、感光材の種類を変えたり、標準の現像の方法を変えたりして、ISO感度を稼いでいたのですが、デジカメの場合は、どうなっているのでしょうか?
感光材(CCD)と現像(画像処理)どちらで、どういうことをしてるのか、よく知らないです。


ここで、感度という言葉の定義も問題となります。
CCD単体で言うと、量子効率(光子が電子に変換される割合)ということになるのでしょうが、一般には、最終的に出て来た絵が問題ですから、S/N比ということになります。
どれくらい弱い信号(S)まで、雑音(N)と区別が出来るかということですね。


Nには、いろいろありますが、CCDの素子で考える場合、熱雑音と、読み出しノイズです。
熱雑音が、露出時間に従って蓄積されるのに対して、読み出しノイズは、撮影毎に一定です。
CCDの1画素当たりの面積が増えるほど、1画素辺りの熱ノイズは増えますが、最近のCCDチップ(特にデジカメ用)は、どういう仕組みか理解していないのですが、もともと熱雑音が少ないです。
露出時間も短いことが多いので、天体写真でも撮らない限り、問題は少ないようです。


で、読み出しノイズの方ですが、画素数の多いデジカメでは、チップサイズは一緒で、画素数を多くするために、1画素当たりの面積が小さくなりがちです。
そのため、1画素当たりで受ける光に量が減るので、必然的にS/Nが悪くなりがちです。
そこを、ISO感度の設定で感度を高い方に設定すると、ノイズが目立つ画像になるようです。


で、長々と書いてきましたが、本題中の本題です。
デジカメのISO感度を変えた時に、デジカメ内部では一体どういう処理が行われているの?
普通に考えると、画像処理の段階で何かやっていそうですが、本当にそうなのか知りません?
一般に、ゲインをあげていると表現されていることが多いですが、ゲイン(増幅率なら)、どの段階であげているのでしょう?
ISO感度の変えられるデジカメが出てから、ずーっと、疑問です。


話は少し変わりますが、一般に、カラー冷却CCDカメラで天体写真を撮ると、一眼デジカメで撮った時に較べて、残念な写りになることが多いです。
でも、最近の冷却CCDカメラは、一眼デジカメで使われてるものと同じCCDチップが載る様になってきました。
あとは、デジカメが画像処理で何をやっているのかさえわかれば良いはずですが...。