meineko’s blog

元つくばの某独立行政法人勤務の植物屋です。最近は、ほぼ、突発天体の話題です。

導入遺伝子の副作用

先日、同僚の人と離していた時に出た話題で、「組み替え植物で、導入遺伝子が思わぬ副作用を起こさないか」という議論。


わたしは、よくわかった遺伝子をコントロールのもとで入れるのだから、心配は少ない派。
心配派は、元々ある他の遺伝子との相互作用で「思わぬ効果」が出ないかというのが、根拠。
そもそも、逆に、注目している遺伝子の機能を知りたい目的の実験で、遺伝子導入をしてみても、他の遺伝子が、補完的というか、恒常性維持に働いて、なかなか、形質が現れないのが普通なので、わたしは心配いらない派。


で、実用化されている遺伝子組み替え作物は、そういう作用が働かないorそれを超えたケースということになりそう?
そもそも、導入遺伝子が顕著な形質を示さないからといって、本当に副作用が無いのかという疑問には、やはり、導入遺伝子、個々の問題なのだから、形質転換植物個々で検討すべき問題だと思います。
現行のルールは、個別審査(実験目的でも、実用目的でも)です。


後、このあたりは、作られる遺伝子組み換え植物なりが増えて来れば、知見が蓄積されるはずで、T-DNA挿入とか、promoter trap解析とか現在盛んに行われている網羅的な解析の知見がたまりつつある中で、解決していきそう。
#で、わたしの主張は、いつもの、実用化を急がなくてもいい派?