meineko’s blog

元つくばの某独立行政法人勤務の植物屋です。最近は、ほぼ、突発天体の話題です。

PHY、PHOTキメラタンパク質

ProNASに載ったSuetuguさんらの論文。
実は、2-3日前に新聞で読んで、毎日、オンラインでチェックしてました。
#新聞発表って、印刷なりオンラインで公開するのに合わせてするものじゃ、普通。


植物には、赤色光受容体のファイトクロムPHYと青色光受容体のフォトトロピンPHOTがあります。
#青色光受容体には、もう一個、クリプトクロムCRYもあります。
植物の形態形成や強光下の葉緑体の移動とかに関与しています。


で、この論文と同じグループが、以前、シダ(アジアンタム)で、PHY-PHOTのキメラになったタンパク質(PHY3、今回の論文でNEOCHROMEに改名)を見つけていました。
で、今回、緑藻のMougeotia scalaris(フシナシミドロヒザオリ)でも、同じタンパク質を見つけました。
他のシダや藻類(もちろん高等植物でも)には無いことから、それぞれ独立に進化の段階で出来たと結論しています。
で、シダのやつは、コードしている遺伝子にイントロンを持たないことから、その成因について議論があったのですが、今度のやつには、ちゃんとイントロンがあります。それも、他のPHYやPHOTと比べて同じ位置に。さて?


たまには、自分の研究関連の話題もいいかなと。